【0日目(6/3)】
2016年6月4日、ついに自分史に記されるべき日がやって来た。47都道府県中、唯一空白だった沖縄県に旅をしたのであった。
搭乗便は早朝発であるため、前日に東京駅から21時40分発「THE アクセス成田」成田空港近隣ホテル行最終便で、成田東武ホテル エアポートまで行って、そこから徒歩で成田空港に向かった。「THE アクセス成田」を利用したのは、障害者手帳持ちなら半額の500円で乗れるからである。ただ、成田空港へ直接行ける便は東京駅18時10分発で終わるため、交通費節約を考えるなら、多少歩いてでも前述の方法が一番だ。
どこで寝泊まりするか思案し、まずは第2ターミナル2階へ向かった。充電するスペースはあるし無料Wi-Fiがあるので、しばし過ごしたのだが、落ち着かない。やはり、北ウエイティングエリアに行こう。いつしか爆睡して、4時30分に目覚ましの音で起床。
【1日目(6/4)】
準備を整えてから、第3ターミナルに向かう。出発は2階。チェックインは既にウェブで済ませたので、保安検査場へ向かう。ここもクリア。
早くも5時過ぎには搭乗スタンバイ。乗る場所はエスカレーターでブリッジを渡った先のサテライト棟。搭乗するのは、6時40分発ジェットスタージャパンGK303便・沖縄(那覇)行。搭乗開始は6時15分なので、また充電タイム。そして、ようやく搭乗手続きが始まったので、乗り場に向かう。階段で降りて蛇腹トンネルをくぐって、タラップで乗るというスタイル。まあ、LCCだからね。
出発は定刻より早めに、順調にテイクオフして南国へのフライトが始まった。機内では、少し睡魔が襲ってウトウト。仮眠明けではね。
約3時間足らずのフライトで、沖縄(那覇)空港へ。軍民共用空港なので、自衛隊の基地もある。9時45分頃に空港出口へ。全都道府県踏破を達成した時だった。
この日は、かつて海洋博が行われた場所、現在の「海洋博公園」「美ら海水族館」周辺を巡ることにするわけだが、ここからはバスで約2時間かかる。バスはここから出ているが、できる限りモノレールと併用した方が良いだろう。そこで、ゆいレールで那覇空港から古島へ。ここで遅い朝食をコンビニで調達してから、「やんばる急行バス」(沖縄中央観光)を待つことにする。乗るのは11時発・下り5便。
定刻よりやや遅れて、バスが到着。座席に指定はないので、空いている席につけば良い。途中、高速道路に入り、伊芸サービスエリアで少し休憩。ここでも、睡魔が襲って身動き取れず。昼を回って12時53分に、定刻より5分遅れで「記念公園前」に到着。
ここから「海洋博公園」に入る。少しブラブラして、昼食は「沖縄そば」。公園の向こう側には伊江島が見える。
さあ、いよいよ「美ら海水族館」へ行く。入場料は大人1,800円だが、障害者手帳持ちなら無料である。
これは、コメントするのが難しいので、実際行くのが一番というのが正直な感想。
これだけではない。まだまだ見どころはある。「総合休憩所(美ら海プラザ)」「マナティー館」「ウミガメ館」「オキちゃん劇場(イルカショー)」と、退屈させないし飽きさせないスポットが目白押しだ。
外国人観光客も結構いる。多言語で飛び交っているのだ。
さて、ここは「楽しむ」だけでなく「学ぶ」場でもある。「海洋文化館」で学ぶのも良いだろう。ここは撮影ができないので、ギャラリー掲載はできない。自らの目で確認するのが良いのだ。
そろそろ、出発の時が迫ってきた。他にも見どころはあるが、それはまたの機会にしよう。
帰りの「やんばる急行バス」は、16時29分発・上り14便。と、衝撃の光景を目の当たりに。何と、大阪では見慣れている、あの阪急バスの塗色ではないか。おそらく、中古車を購入しているものの、塗色を変えずに社名や行先だけを書き加えて運用に回しているらしい。ちなみに、これに乗っていると、行き違いの便が徳島バス塗色という驚きの光景も見られたのであった。
伊芸サービスエリアで15分休憩して、18時30分過ぎに古島駅前へ。ここからは、ゆいレールでおもろまちへ。そして、宿泊地の「Hotel StoRK 那覇新都心」に向かう。
チェックインを済ませて、少し休憩。ここはレストラン等がないため、食事は外で。
夕食は、格式高めの沖縄料理の店「花咲酒家 てぃーだ」。「てぃーだ」は沖縄方言で「太陽」を意味する。
郷土料理を食せずして、旅した意味はないのだ。「美ら娘」の琉球スタッフのおもてなしと、郷土料理に地元酒に酔って、最高の夜を過ごしたのであった。今回オーダーしたのは「琉球会席」、6,000円(税・サービス料抜)である。もちろん、飲み物は別料金。約2時間であったが、短く感じたなぁ。
こうして、「美ら娘」の余韻に浸りながらホテルに戻って、一休みしてからシャワーを浴びて就寝。
【2日目(6/5)】
朝6時30分頃に起床。7時前にチェックアウトを済ませると、深夜に雨が降っていたのか、路面が濡れていた。ゆいレール牧志駅へ向かう。ここから那覇空港へ行って、バス乗り場へ向かう。
この日は、午前中は糸満市を、午後からは首里城を観光する。糸満市へは「いとちゃんバス」で向かう。途中でガイドさんが観光案内をするのだ。揺られること約1時間で「ひめゆりの塔」へ。
着いたら花を買って、「ひめゆりの塔」の献花台へ。9時少し前だったので、「ひめゆり平和祈念資料館」の開館を待ってから入館する。平和を願いつつ、今の日本を考える時であった。
次のバスまで、かなり待たされるので、ここからは歩いて「平和祈念公園」へ。せっかくなので、行く途中で「健児の塔」と「黎明の塔」に寄った。途中で約400段の上り階段に苦しめられながら、心洗われる光景を見た時は気分が爽やかになったのであった。
そして、「平和祈念公園」に到着。「平和の礎(平和の火)」「平和祈念資料館」「平和祈念堂」を巡る。改めて、世界平和を考えさせられたのであった。この綺麗な光景があるありがたさ。「ひめゆりの塔」と並んで、沖縄旅行に行くなら是非寄りたい場所だ。と、ちょうど昼前。
再び「いとちゃんバス」で那覇空港へ戻る。普段見ることのできない、済んだ水色した海。バスの車窓も観光の醍醐味だ。
昼過ぎになったが、昼食は後回し。とにかくゆいレールで首里へ。これで、ゆいレール全線完乗。
次は、「首里城公園」に向かう。
日差しが強く、肌が少しヒリヒリする。上り坂を歩いた先に、「首里城」が姿を現した。壮大でありながら、心が和むこの場所。観光しながら、土産も買ったのであった。
これで、今回の旅は全ての場所を回り終えた。そうそう、食事はどうしたのかって? 沖縄で有名なステーキハウス、と言えば旭橋の「ジャッキー ステーキハウス」だろう。1953年開店の歴史ある店だ。ここで、「テンダーロインステーキL(250g)」をオーダー。スープとライスまたはパンが付いて2,500円(税込)。ガッツリいって帰る準備をしよう。
那覇空港に余裕で到着。時間があるので、ピーチ・アビエーションとバニラ・エアが発着する、LCCターミナルを見てみよう。国内線ターミナルからシャトルバスに乗る。あれ、貨物ターミナルに入るではないか。何と、貨物ターミナルの中にLCCターミナルがあるのだ。当然、その一部を改造して作っているのだから、造りが大雑把。おまけに、シャトルバスに乗る降機客の長蛇の列で、かなり待たされるのだ。ハッキリ言って、那覇でLCCはオススメしない。再び国内線ターミナルに戻った。
これで、あとは成田に帰るだけ。と思ったら、とんだアクシデントに巻き込まれた。何と、搭乗予定のジェットスタージャパンGK318便・東京(成田)行が、機材繰りで欠航になってしまったのだ。
LCCは機材をギリギリしか持ち合わせていないために、前の便でトラブル等が発生すると代替機が用意できず、その後の便が飛ばせずに欠航となるのだ。とにかく、何とかしてもらわないといけない。ジェットスタージャパンのカウンターに行くと、振替便は翌朝7時10分発(GK302便)しかないとのこと。だが、これでは出勤に間に合わない。今日中に東京に戻るのが絶対条件である。そうなると、払い戻しとなる。振り込まれるのは1~2ヶ月後。そして、他の便のチケットを買って帰るほか無い。ウダウダ言っても、帰れなくなっては元も子もない。
払い戻しの手続きを行った後に、帰還便を探した。だが、他のLCCは今日中に帰る便がない。大手は高いが選択肢が無い。直行便は高いため、18時50分発ANA1214便・福岡行から25分接続で20時50分発ANA272便・東京(羽田)行で22時30分頃に帰還した。福岡に着いた時は、空港係員に乗り換えの旨を伝えると、乗り継ぎに時間がないので直接出発ゲートに行って下さい、と丁寧に案内してくれた。その時の空港係員には、本当に感謝している。
羽田に着いてからは、帰省時と同じくリムジンバスで新宿駅に向かった。帰宅した時には、日付が変わっていた。
「旅は自分を強くする」という言葉を、どこかで聞いた気がする。それが本当だということを、今回の旅で改めて感じた。「アクシデントを笑える気力が無いと旅は楽しめない」というのも事実だ。未知の場所で、未知の体験をする。これが旅の醍醐味だ、という事を理解させた1泊2日の旅であった。また行きたくなる魅力がある場所、沖縄。今度は2泊3日で行きたい。
しまい。